Shitf_JISとCP932とMS932とWindows-31Jを昔話風に語ってみた
要約すると
- こんな感じ
- Shift_JIS ≒ CP932 = Windows-31J = MS932
- こういう言い方もできる
- 仕様:Shift_JIS
- 実装:CP932, Windows-31J
- Javaでのみ使われる都合上の名前
- 別名:MS932
本編
むかしむかし、あるところに「Shift_JIS」という名の文字エンコーディングがおったそうな。里の村長「マイクロソフトたん」はいち早くShift_JISの才に目をつけた。マイクロソフトたんはShift_JISを育てることにし、愛称として『コードページ932(CP932)』と呼んでおったそうな。それからまもなくして、Shift_JISはMS-DOSというOSにのせて売られはじめるようになったんじゃ。
同じ里の「IBMたん」はそのMS-DOSをつかってマルチステーション5550というパソコンをこしらえた。IBMたんはもっと便利になるようにとコードページ932を拡張し、『IBMのコードページ932』として里の文字を表現したんじゃ。一方、「NECたん」はMS-DOSをつかってPC-9800をこしらえ、もっと便利になるようにと『PC-9800仕様OEMコードページ932』として里の文字を表現したんじゃ。
しかしじゃ、時は流れマイクロソフトたんはOSだけでなく、パソコンもこしらえることで、もっと商いを広げようと考えたのじゃ。けれどもコードページ932は2つのコードページ932に別れてもうた。成長した2人はたいそうな働き物だし、見た目もほとんどいっしょじゃが、どこかが違う。そしてその違いに里の民は思い悩んでいたのじゃ。マイクロソフトたんは2人のコードページ932をいっしょにしなおすことに決めおった。IBMたんとNECたんのコードページ932を再び引き戻し、その2人から生まれた子は、新たにこしらえたWindows3.1にのせられ売られていった。マイクロソフトたんは今も昔もかわらず、『コードページ932』と呼んでおる。
いろんな里を見て回っている官の「IANAたん」は、別のコードページ932の名とかぶっているのを理由に、違う名をマイクロソフトたんに求めた。そこでマイクロソフトたんは『Windows-31J』と名づけ、官に登録することにしたんじゃ。これにより、公にはWindows-31Jと呼ばれることとあいなった。じゃが大儲けしたマイクロソフトたんの影響はおおきく、そのままコードページ932(CP932)とも呼ばれておる。また、ある里ではJavaという言葉が使われておるが、IBMたんのコードページ932とWindows-31Jとを区別するために、マイクロソフトたんから名をとり『MS932』とも呼んでいるそうな。
紆余曲折のあったShift_JIS一族は、各方面によってCP932・MS932・Windows-31Jと3つの名で呼ばれているが、いまでも健気に働いておる。
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